【会社経営者必見!】大手都市銀行員が事業承継税制のメリットついてわかりやすく解説する!

昨今、日本の高齢化が問題になっていますね。

全国の中小企業の社長も高齢化が進んでいるのが実態です。社長の突然の死去後、後継者不在のまま廃業に追い込まれてしまうケースも少なくありません。ここで国が事業承継税制を緩和することで少しでもこの問題を解決しようという訳です。

事業承継税制が変わったって聞くけどなにが変わったの?
株価高くて後継者へどう渡していいかわからないよ。

私もこのような悩みを聞くことが多かったです。税理士先生に相談している社長さんも多いですが、事業承継や相続に詳しくない税理士が多いのも現実です。

今回は事業承継税制のメリットや平成30年の変更点など知っておくべきポイントをまとめてみました!

事業承継税制のメリット

事業承継税制の1番のメリットは何と言っても税負担の面でしょう。先代経営者から生前に贈与又は相続により、非上場株式を取得した場合には贈与税、相続税の負担が発生します。事業承継税制を利用すると後継者が負担する贈与税・相続税が平成30年の改正により全額が猶予され、最終的に免除される可能性があります。(改正前は相続税の80%でした。)

以下で事業承継税制を利用できる条件について書いていきます。

税金猶予・免除を満たすための4つの条件

会社要件

業種 資本金 従業員
製造業その他 3億円 300人以下
製造業のうちゴム製造業 3億円 900人以下
卸売業 1億円 100人以下
小売業 5,000万円以下 50人以下
サービス業 5,000万円以下 100人以下
サービス業のうちソフトウェア業または情報処理サービス業 3億円以下 300人以下
サービス業のうち旅館業 5,000万円以下 200人以下

※従業員が1人以上

※上場会社、風俗営業でないこと

※資産管理会社でないこと

先代経営者の主な要件

【相続税】【贈与税】の場合

  • 会社の代表者であったこと
  • 相続開始の直前又は贈与の直前において、現経営者と現経営者の親族などで総議決権の過半数を保有しており、かつ、これらの者の中で筆頭株主であること

【贈与税】の場合

  • 贈与時に代表者を退任していること(役員としての在籍は可能)

後継者の主な要件

【相続税】【贈与税】の場合

  • 相続開始前又は贈与時において、後継者と後継者の親族などで総議決権数の過半数を保有し、かつこれらの者の中で筆頭株主であること。

【相続税】の場合

  • 相続開始の直前において役員であり、相続開始から5ヶ月後に代表であること

【贈与税】の場合

  • 贈与時に20歳以上、贈与の直前において3年以上役員であり、かつ、代表者であること

後継者の条件をツラツラ並べていますが、後継者はただ会社を引き継ぐだけではダメなんです!

後継者は5年間しっかり経営していかないといけないんです!!

詳しい条件を以下で見ていきましょう。

 

条件

  • 後継者が会社の代表者であること
  • 後継者が筆頭株主であること
  • 猶予対象株式を継続して保有すること
  • 上場会社、風俗営業会社でないこと
  • 資産管理会社でないこと
上記のひとつでも満たさない場合→全額納付
この条件だったら簡単じゃないか?なんで今までこの制度がピックアップされなかったの?
実は以前までの事業承継税制には上記の5つの条件に「雇用の8割以上を5年間維持すること」が加えられていました。
→要するに、後継者に代替わりした後も現状の業況を保ち従業員をリストラせずに頑張ってください。ってことです。
もちろん、代が変わって業況が良くなることもありますが、そう簡単にはいかないことがほとんどでしょう。先代社長が亡くなり息子が引き継いだケースや、後継者不在で社内昇格という形で社長に就任したケースなど数多く見てきました。
創業当時は赤字が当たり前のように代変わりの際にも場合によっては退職金の支給があったり、方針が定まらないなどで業況が傾くケースも非常に多いです。また、5年間従業員が離れずにいてくれるかどうかなんて誰にもわかりません。
こういった面から今までは事業承継税制は使いにくい制度とされていましたが、上記の通り今回の新事業承継税制では「従業員を8割雇用し続けること」という条件が実質無くなったため、使いやすい制度になりました。
上記の条件をクリアすると贈与税または相続税が猶予されるのは分かった。免除はされるの?

→上記の条件を満たし、かつ下記の条件を満たせば贈与税・相続税は免除されます。

免除条件

先代社長から後継者に引き継がれた場合には贈与税・相続税は猶予されます。免除されるには、後継者から更にその次の後継者に事業が承継されれば免除になります。

例)先代社長A、後継者B、後継者の後継者C

AからBへ事業承継され、上記の条件を満たせば贈与税・相続税は猶予されます。

その後、BからCへしっかりと承継がされればAからBの際の贈与税・相続税は猶予されます。(Cの人物を特定される必要はない)

まとめ

最後にまとめると、事業承継税制で贈与税・相続税の猶予・免除に必要な条件の4つは

  • 中小企業者であること
  • 先代経営者・後継者が筆頭株主であること
  • 後継者が5年経営を継続すること
  • 後継者がその後の後継者に承継すること

※おまけ

改正前の事業承継税制では、1人の先代経営者から1人の後継者へ贈与・相続されるのみが対象でした。しかし平成30年の改正により、親族外含む複数の株主から後継者への承継も対象になりました。私も銀行員時代に株主が社長1人に集約してるケースは少ないですよね。実務上考えれば今回の改正はもっと早く行われるべきだと思っていました。

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